ラッシュライフ

ラッシュライフ

July 7, 2009


ラッシュライフ

泥棒を生業とする男は新たなカモを物色する。父に自殺された青年は神に憧れる。女性カウンセラーは不倫相手との再婚を企む。職を失い家族に見捨てられた男は野良犬を拾う。幕間には歩くバラバラ死体登場——。並走する四つの物語、交錯する十以上の人生、その果てに待つ意外な未来。不思議な人物、機知に富む会話、先の読めない展開。巧緻な騙し絵のごとき現代の寓話の幕が、今あがる。


宣伝文句や語りの構成からして、「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」や「ユージュアル・サスペクツ」のように、終盤に一気に一つの筋にまとまる展開を期待していたが、そうではなかった。広げた風呂敷を逆の順序で丁寧にたたんでいくような印象。

それぞれの物語をつなぐ糸は、太いところもあれば、やや強引に結んだように見えるところもあった。


著者: 伊坂 幸太郎
文庫: 469ページ
出版社: 新潮社 (2005/04)
発売日: 2005/04