Goomay



この作品は、宇宙に浮かぶ地球の生命を抽象的に表現する試みです。生物が太陽の光を源として活動するように、人工物を擬似的な生態系に見立てています。


400mm x 400mm x 40mmのポリエステル樹脂の中にLED,太陽電池,マイコンなどで構成された回路基板が封入されています。樹脂は完全に密閉状態となっていて、外部との接点はありません。電力は背面の太陽電池で発電し、マイコンやLEDに供給されています。

前面のLEDは碁盤の目を45度回転させた形に配置されています。それぞれが生(ON)と死(OFF)の状態を持ち、生命の繁殖・淘汰などを模式的に表したプログラムによって制御されています。

プログラムは「自身の生存は周囲の環境に依存し、過密でも過疎でも生きられない」という基本的なルールに基づいています。中心となるLEDと周囲の4つの状態を調べ、生存している物が2コか3コの場合は、次の世代で中心のLEDは生存し、それ以外の場合は死滅します。この処理を全てのLEDに対して行い世代を繰り返して行きます。

通常、上記のルールに則って処理するためランダムな要素はありません。しかし、ごく稀に突然変異が起こり、一定のパターンの繰り返しから、動的な状態へ戻ります。
また万一、全てのLEDが消灯した場合には、「ノアの箱船モード」が発生し、40秒間の待機の後、再びランダムに種がまかれる事になります。「40秒」というのはノアの箱船が漂流した期間とされる40日間になぞらえています。




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