遺伝について

Floweriumができるまで。その3。 前回からだいぶ時間が経ってしまいましたが、最後に遺伝について書きます。


メンデルチック
Floweirumの中で生える植物は、葉の形・花の色・花びらの枚数・茎の分岐の仕方などいろいろな特徴があり、それらの情報は親から子へ伝えられます。

よく観察していると、親と全く同じ事もあれば、少しだけ混ざっていたり、全然違う事もあります。 これはランダムに配合されているのではなく、メンデルの法則に似たルールに従っています。

タップするかAutoSeedがONになっている場合、ランダムな特徴を持った種が生成されます。 特徴の情報(遺伝子)は、父方と母方の2セット持っています。 この種から育つ植物の形(表現型)は、それぞれの項目(花びらの枚数等)毎に2つの遺伝子を比べて、どちらかを採用します。

こうして育った植物が花を咲かせ種を作る時、他の花が咲いていれば、その花の遺伝子の片方を受け取り、自分の遺伝子の片方と合わせて、種の新しい遺伝子組とします。両親の表現型に現れていない遺伝子同士を受け継いだ場合には、全く似ていない子ができる事もあります。


ミュータント・フラワーズ
上記のルールに従うと、様々な組み合わせはできるものの、結局最初のランダムな範囲の中でしか変化しない事になります。それを回避するために新しい遺伝子組を作る時に一定の確率で、特徴が変動するようになっています。1回の変動は小さな量ですが、世代を超えて受け継がれるため、何度も繰り返すと大きな違いとなって現れます。

右の動画は僕が遭遇した植物です。プログラムは公開中のものですが、長時間起動していたらこのような育ち方をするようになってしまいました。この植物の種はLibraryに保存したので、さらに他の花と掛け合わせて変化を起こさせる事もできます。

このように制作者の意図を越えた変化を遂げる場合もあるので、ゆっくりと観察を続けてお気に入りを見つけていただけたらと思います。
《 02 : スピログラフと家紋を経て